私見 ー喫茶店類似事業についてー

2017/10/25

私見

―喫茶店類似事業について―

jskny

I はじめに

 1 注意点

本稿は、昨日相談を受けた件に関する私なりの回答である。本稿の内容には注意を払い作成しているが、その正確性を担保しきれない点だけは留意してほしい。

 2 概要

本稿は、喫茶店類似事業を営む上で問題となりうる法規制ついて根拠規定等を記載し、それなりに役に立つかもしれないと考える。

しっかり読もうと思うと15分くらいかかると思われるため、元気な時に読んでください(1分600文字として、約8500文字であるため、約15分前後はかかるはずです)。

II 食品衛生法制

 1 飲食営業への法規制

飲食業を自由に営ませると、食中毒等の公共衛生を害する可能性があるため、公的機関により一定の規制がかけられている。いわゆる食品衛生法などがそれである。

食品衛生法では、飲食店営業及び喫茶店営業等に対して、51条において、「都道府県は、飲食店営業その他公衆衛生に与える影響が著しい営業(食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律第二条第五号に規定する食鳥処理の事業を除く。)であつて、政令で定めるものの施設につき、条例で、業種別に、公衆衛生の見地から必要な基準を定めなければならない。」とし、同52条1項において、「前条に規定する営業を営もうとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、都道府県知事の許可を受けなければならない。」と定め、同52条2項において、「前項の場合において、都道府県知事は、その営業の施設が前条の規定による基準に合うと認めるときは、許可をしなければならない。(以下例外規定)」と定めている。

これをまとめると、飲食店類似事業をしようとする者は、都道府県知事に対して許可を求める届け出をする必要があるといえる。

 2 食品衛生法施行令

上述の食品衛生法だけでは複雑多岐にわたる現実社会を規律することは困難であるため、食品衛生法各条により、行政機関に対して細目を定める権限が授権されている。具体的には、先述の食品衛生法51条に該当する「政令に定める施設」について、食品衛生法施行令35条では、下記の規定がなされている(なお、重要そうなものを抜粋した)。

法第五十一条の規定により都道府県が施設についての基準を定めるべき営業は、次のとおりとする。

一 飲食店営業(一般食堂、料理店、すし屋、そば屋、旅館、仕出し屋、弁当屋、レストラン、カフエー、バー、キヤバレーその他食品を調理し、又は設備を設けて客に飲食させる営業をいい、次号に該当する営業を除く。)
二 喫茶店営業(喫茶店、サロンその他設備を設けて酒類以外の飲物又は茶菓を客に飲食させる営業をいう。)
三十二 そうざい製造業(通常副食物として供される煮物(つくだ煮を含む。)、焼物(いため物を含む。)、揚物、蒸し物、酢の物又はあえ物を製造する営業をいい、第十三号、第十六号又は第二十九号に該当する営業を除く。) (お弁当屋さんとかのこと)

以上のように、食品衛生法施行令35条2号において、喫茶店営業が食品衛生法51条のいう政令に定める施設であるとしている。そのため、食品衛生法51条の規定により、都道府県は喫茶店営業に対する規制を条例で定めなければならない。

 3 食品衛生責任者

では、具体的に都道府県はどのような規制基準等を定めるのだろうか。栃木県の食品衛生法施行条例を参考にみていきたい。

栃木県の食品衛生法施行条例は、公衆衛生上講ずべき措置の基準として、第2条において、「法第五十条第二項に規定する公衆衛生上講ずべき措置の基準は、別表第一のとおりとする。」と定め、営業の施設の基準について、第3条において、「法第五十一条に規定する営業の施設の基準は、別表第二のとおりとする。」としている。

(1)公衆衛生上講ずべき措置の基準 別表第一

1 食品衛生責任者の設置
(1) 営業者は、施設又はその部門(法第48条第1項の規定により食品衛生管理者を置かなければならないものを除き、法第52条の規定による許可その他規則で定める許可に係るものに限る。)ごとに、食品の取扱いに従事する者(以下「従事者」という。)のうちから食品衛生に関する責任者(以下「食品衛生責任者」という。)を定め、その旨を知事に報告するとともに、施設の見やすい場所に表示すること。
(2) 食品衛生責任者は、知事が適正と認めた講習会を定期的に受講すること。
(3) 食品衛生責任者は、営業者の指示に従い、衛生管理に当たること。
(4) 食品衛生責任者は、食品衛生上の危害の発生を防止するため、施設の衛生管理の方法その他の食品衛生に関する事項について、必要な注意をするとともに、営業者に対し必要な意見を述べること。
(5) 営業者は、食品衛生責任者が意見を述べたときは、当該意見を尊重すること。
2 管理運営要領の作成
(1) 営業者は、施設及び食品等(食品及び添加物をいう。以下同じ。)の取扱い等に係る衛生上の管理運営に関する要領(以下「管理運営要領」という。)を作成するよう努め、その内容を従事者に周知させるよう努めること。
(2) 営業者は、定期的に製品検査、ふき取り検査等を実施することにより、管理運営要領の効果を検証するよう努め、必要に応じてその内容を見直すよう努めること。
3 衛生教育
(1) 営業者等(営業者、食品衛生管理者又は食品衛生責任者をいう。以下同じ。)は、従事者に対し、食品等の衛生的な取扱方法、食品等の汚染防止の方法、適切な手洗いの方法、健康管理の方法その他の食品衛生上必要な事項に関する衛生教育を実施すること。
(2) 営業者等は、洗浄剤、消毒剤その他の化学物質を取り扱う従事者に対し、その安全な取扱いに関する教育訓練を実施すること。
(3) 営業者等は、衛生教育の効果について定期的に評価するよう努め、必要に応じて当該教育の方法を見直すよう努めること。

以上のように、別表第一において、公衆衛生上喫茶店等を営む場合には、食品衛生責任者を設置することが求められていることがわかる。では、この食品衛生責任者にはどうやったらなれるのだろうか。それは、比較的簡単である。すなわち、都道府県が開催している食品衛生責任者養成講習会に参加すればよいのである。栃木県の参加費等の詳細が不明であったため、東京都を参考にするが、参加費は東京都であれば一万円である。その内容は、東京都のものであれば、下記の通りである。

午前9時45分から午後4時30分までの6時間(昼休み 12時45分から午後1時30分の45分間)
○ 衛生法規  2時間
○ 公衆衛生学 1時間
○ 食品衛生学 3時間(テスト含む)
なお、受付は午前9時00分から9時30分

以上より、喫茶店を営む場合には、食品衛生責任者の講習を受けた者がいればよく、調理師免許が絶対必要であるとは言えない。

(2)営業の施設の基準 別表第二

1 一般事項
(1) 営業者は、施設の日常的な点検その他の計画的な衛生管理を実施すること。
(2) 営業者は、施設、設備及び機械器具の構造及び材質並びに取り扱う食品等の特性を考慮し、これらの適切な清掃、洗浄及び消毒の方法を定めた手順書を作成するよう努め、必要に応じてその内容を見直すよう努めること。
(3) 営業者は、施設、設備、人的能力等に応じて食品等を取り扱い、適切な受注管理を行うこと。
2 施設の衛生管理
(1) 施設及びその周辺は、定期的に清掃し、常に衛生上支障がないよう保持すること。
(2) 製造、加工、処理、調理、保管、販売等を行う場所(以下「作業場」という。)には、不必要な物品を置かないこと。
(3) 作業場内の壁、天井、床等は、常に清潔に保つこと。
(4) 作業場内の採光、照明及び換気を十分に行うとともに、適切な温度及び湿度の管理を行うこと。
(5) 排水が確実に行われるよう残菜等の流出を防ぐとともに、排水溝の清掃及び補修を行うこと。
(6) 便所は、定期的に清掃及び消毒を行い、常に清潔に保つこと。
(7) 施設内では、動物を飼育しないこと。
(8) 施設においておう吐した者があるときは、汚染されたおそれのある箇所を直ちに殺菌剤等を用いて適切に消毒すること。
3 食品取扱設備等の衛生管理
(1) 機械器具類は、使用目的に応じて使用すること。
(2) 機械器具類及び分解した部品は、洗浄及び消毒を行い、常に清潔に保つこと。
(3) 機械器具類は、常に点検し、故障、破損等があるときは速やかに補修し、常に使用できるよう整備しておくこと。
(4) 機械器具類の洗浄に洗浄剤を使用するときは、当該機械器具類に応じて適正な方法で使用すること。
(5) 温度計、圧力計、流量計等の計器類及び滅菌、殺菌、除菌又は浄水に用いる装置は、定期的に点検するとともに、当該点検結果の記録及びその保存に努めること。
(6) ふきん、包丁、まな板等は、熱湯、蒸気、消毒剤等で消毒し、乾燥させること。
(7) 洗浄剤、消毒剤その他の化学物質は、取扱いに十分注意するとともに、必要に応じ、容器に内容物の名称を表示すること等により、食品等への混入を防止すること。
(8) 清掃用器材は、使用の都度洗浄し、乾燥させ、専用の場所に保管すること。
(9) 手洗い設備には、手洗いに適当な消毒液等を備え、常に使用できる状態にしておくこと。
(10) 洗浄設備は、常に清潔に保つこと。
(11) 食品の放射線照射業にあっては、1日1回以上化学線量計を用いて線量を確認し、当該確認結果の記録を2年間保存すること。
4 ねずみ、昆虫等対策
(1) 施設内への、ねずみ、昆虫等の進入を防止する措置を講ずること。
(2) ねずみ、昆虫等の生息状況を定期的に調査し、当該調査の結果に基づき駆除作業を実施するとともに、当該調査の結果及び駆除作業の記録を1年間保存すること。
(3) 殺そ剤又は殺虫剤を使用するときは、食品等を汚染しないようその取扱いに十分注意すること。
(4) 原材料、製品、包装資材等は、ねずみ、昆虫等による汚染を防止する対策を講じて保管すること。
5 使用水等の管理
(1) 施設で使用する水は、飲用に適する水であること。ただし、食品等の製造、加工、調理等以外の目的で使用される水で、その水が食品等に直接触れる水に混入しないようにするときは、この限りでないこと。
(2) 水道水(水道法(昭和32年法律第177号)の適用を受ける水道及び栃木県小規模水道条例(昭和38年栃木県条例第30号)の適用を受ける小規模水道により供給される水をいう。以下同じ。)以外の水を使用する場合は、年1回以上(災害等により水源が汚染されたおそれがあるときは、その都度)水質検査を行い、その成績書を少なくとも1年間(取り扱う食品等の賞味期限を考慮した流通期間が1年を超えるときは、当該期間)保存すること。
(3) 水質検査の結果、飲用に適さないと認められたときは、直ちにその水の使用を中止し、知事の指示を受け、適切な措置を講ずること。
(4) 水道水以外の水を使用する場合において、滅菌装置又は浄水装置を使用するときは、常に遊離残留塩素が0.1mg/l(結合残留塩素の場合は、0.4mg/l)以上になるよう作動させること。
(5) 滅菌装置又は浄水装置の作動状況を1日1回以上確認するとともに、当該確認結果の記録及びその保存に努めること。
(6) 氷は、飲用に適する水から作り、衛生的に取り扱い、貯蔵すること。
(7) 貯水槽を使用する場合は、定期的に清掃し、常に清潔に保つこと。
6 廃棄物及び排水の取扱い
(1) 営業者は、廃棄物の保管及び廃棄の方法に関する手順書を作成するよう努めること。
(2) 廃棄物の容器は、他の容器と明確に区別し、汚液又は汚臭が漏れないようにするとともに、常に清潔に保つこと。
(3) 廃棄物は、作業場に保管しないこと。
(4) 廃棄物の保管場所は、周囲の環境に悪影響を及ぼさないよう適切に管理すること。
(5) 廃棄物及び排水の処理は、適切に行うこと。
7 食品等の取扱い
食品等の取扱いに関する公衆衛生上講ずべき措置の基準は、次の各号のいずれかとする。
(1) 危害分析・重要管理点方式(食品の安全性を確保する上で重要な危害の原因となる物質及び当該危害が発生するおそれのある工程の特定、評価及び管理を行う衛生管理の方式をいう。以下同じ。)を用いて衛生管理を行う場合 次のとおりとすること。
ア 食品衛生管理者、食品衛生責任者その他の製品についての知識及び専門的な技術を有する者により構成される班を編成すること。
イ 製品ごとに、原材料、特性、使用方法、対象者等を記載した説明書(以下「製品説明書」という。)を作成すること。
ウ 原材料の仕入れから製品の出荷又は販売までの過程の全ての工程を記載した図(以下「工程一覧図」という。)を、実際の各工程並びに施設及び設備の配置に即して作成すること。
エ 次に掲げる事項を記載した文書を作成すること。
(ア) 原材料の仕入れから製品の出荷又は販売までの過程の各工程ごとに発生するおそれのある食品衛生上の危害の原因となる物質及び当該危害の発生を防止するための措置(以下「管理措置」という。)
(イ) 原材料の仕入れから製品の出荷又は販売までの過程の各工程のうち、製品に係る食品衛生上の危害の発生を防止するため、管理措置の実施状況の連続的な又は相当の頻度の確認を必要とするもの(以下「重要管理点」という。)(重要管理点を定めない場合にあっては、その理由)
(ウ) 全ての重要管理点ごとに、当該重要管理点につき発生するおそれのある食品衛生上の危害の原因となる物質を許容できる範囲まで低減し、又は排除するための管理措置の基準
(エ) (イ)の確認の方法
オ 重要管理点に係る管理措置が適切に講じられていないと認められたときに講ずべき改善措置の方法を記載した文書を作成すること。
カ 製品の試験の方法その他の食品衛生上の危害の発生が適切に防止されていることを検証するための方法を記載した文書を作成すること。
キ 次に掲げる事項について、その記録の方法並びに当該記録の保存の方法及び期間を記載した文書を作成すること。
(ア) エ(イ)の確認に関する事項
(イ) オの改善措置に関する事項
(ウ) カの検証に関する事項
ク エからキまでの規定に基づき作成した文書に従い、食品衛生上の危害の発生を防止するために公衆衛生上必要な措置を講ずること。
(2) 危害分析・重要管理点方式を用いずに衛生管理を行う場合 次のとおりとすること。
ア 原材料の仕入れに当たっては、品質、鮮度、表示等について点検するとともに、当該点検結果の記録及びその保存に努めること。
イ 原材料として使用する食品は、当該食品に適した状態及び方法で保管すること。
ウ 添加物を使用するときは、正確に量り、適正に使用するとともに、当該添加物の使用状況の記録及びその保存に努めること。
エ 食品等は、当該食品等の特性に応じ、製造、調理、保管、運搬、販売等の各過程において温度及び時間の管理に十分配慮して衛生的に取り扱うとともに、次に掲げる工程の管理に十分配慮すること。
(ア) 冷却
(イ) 加熱
(ウ) 乾燥
(エ) 添加物の使用
(オ) 真空調理又はガス置換包装
(カ) 放射線照射
オ 食品間の相互汚染を防止するため、次に掲げる事項を実施すること。
(ア) 未加熱又は未加工の原材料は、調理済みの食品と区分して取り扱うこと。
(イ) 冷蔵庫(室)内では、食品等を区分して保管すること。
(ウ) 食肉等の未加熱食品を取り扱った設備及び機械器具類は、別の食品等を取り扱う前に必要な洗浄及び消毒を行うこと。
カ 原材料の保管に当たっては、当該原材料が使用期限に応じて使用されるよう配慮すること。
キ 食品等を入れる器具及び容器包装は、食品等を汚染又は損傷から保護し、適切な表示が行えるものを使用すること。
ク 食品等の製造又は加工に当たっては、次に掲げる事項に配慮すること。
(ア) 原材料、製品及び容器包装は、ロットごとに管理し、その管理状況を記録し、保存すること。
(イ) 製品ごとに、製品説明書を作成すること。
(ウ) 工程一覧図を、実際の各工程並びに施設及び設備の配置に即して作成すること。
(エ) 原材料及び製品への異物の混入の有無を確認すること。
(オ) 原材料として使用する予定のない特定原材料(食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)第3条第2項の表の上欄に規定する特定原材料をいう。)に由来するアレルゲン(食品表示法(平成25年法律第70号)第4条第1項第1号に規定するアレルゲンをいう。)が、製造工程において食品等に混入しないよう措置を講ずること。
ケ 製造し、又は加工した食品等のうち、成分規格の定めのある食品等又は使用基準の定めのある添加物を使用した食品については、定期的に検査を行い、その記録を少なくとも1年間(取り扱う食品等の賞味期限を考慮した流通期間が1年を超えるときは、当該期間)保存すること。
コ ケに掲げるもののほか、製造し、又は加工した食品等の安全性を確保するために必要な検査を定期的に行うよう努め、当該検査結果の記録及びその保存に努めること。
8 記録の作成及び保存
(1) 営業者は、食品衛生上の危害の発生の防止に必要な限度において、取り扱う食品等に係る仕入先、製造等の状況、販売先その他必要な事項に関する記録(以下「仕入先等の記録」という。)の作成及びその保存に努めること。
(2) 営業者は、食品衛生上の危害の発生を防止するため、知事からの要請があったときは、仕入先等の記録を提出すること。
9 食品等の回収及び廃棄
(1) 営業者は、取り扱う食品等に起因する食品衛生上の問題が発生した場合において、その問題となった食品等を迅速かつ適切に回収できるようその責任体制及び方法、知事への報告の手順等を定めること。
(2) 回収された食品等は、知事の指示に従い、廃棄その他必要な処置を講ずること。
(3) 回収を行う際は、消費者への当該回収等に関する情報提供に努めること。
10 検食の保存等
(1) 飲食店営業のうち弁当屋、仕出し屋その他知事が別に定めるものを営む者(以下「弁当屋等営業者」という。)は、知事が別に定めるところにより、検食を保存すること。
(2) 弁当屋等営業者は、製品の配送先、配送時刻及び配送量の記録及びその保存に努めること。
11 情報の提供
(1) 営業者は、消費者に対し、取り扱う食品等についての安全性に関する情報の提供に努めること。
(2) 営業者は、製造し、輸入し、加工し、調理し、又は販売した食品等に関し、次に掲げる情報を得たときは、速やかに、知事に報告すること。
ア 消費者からの健康被害(医師により、当該食品等に起因し、又はその疑いがあると診断された健康被害をいう。以下同じ。)についての情報
イ 当該食品等が法に違反することについての情報
ウ 異味又は異臭の発生、異物の混入その他の事由に関する消費者からの苦情であって、健康被害につながるおそれが否定できないものについての情報

コメントすることは特にないが、長いうえに小難しいなと思う。これらのことに気を付けて喫茶店を営業してくださいとのこと(栃木県では)。

III 風営法等

喫茶店の営業形態により、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下「風営法」という)の規制が適用されるか否かが分かれる。風営法は第2条1項及びその各号において、その類型を下記の通り定めている。

この法律において「風俗営業」とは、次の各号のいずれかに該当する営業をいう。
一 キヤバレー、待合、料理店、カフエーその他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業
二 喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、国家公安委員会規則で定めるところにより計つた営業所内の照度を十ルクス以下として営むもの(前号に該当する営業として営むものを除く。)
三 喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、他から見通すことが困難であり、かつ、その広さが五平方メートル以下である客席を設けて営むもの
四 まあじやん屋、ぱちんこ屋その他設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業
五 スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるもの(国家公安委員会規則で定めるものに限る。)を備える店舗その他これに類する区画された施設(旅館業その他の営業の用に供し、又はこれに随伴する施設で政令で定めるものを除く。)において当該遊技設備により客に遊技をさせる営業(前号に該当する営業を除く。)

相談された件であれば、この一号の接待に該当するか否か、という問題が生じ得る。

この「接待」の意味について、風営法第2条3項は、「この法律において「接待」とは、歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすことをいう。」と定めている。この歓楽的雰囲気を醸し出す方法に通常の接客が該当するか否かが問題となるが、オーダーを聞き料理等を提供しに客席へ運ぶ、といったものはこれに該当しないものと思われる。だが、キャバクラなどのように全力接待は引っかかると思われる。

IV 終わりに

以上より、喫茶店類似の営業を始めるためには、食品衛生責任者がいればよく、調理師免許が必須というわけではない事、そして、風営法に引っかかるか否かはグレーゾーンであると思われることが言える。

本稿がアメリカンコーヒーとホットドック分の価値を有していることを信じたい。

以上

V 参考文献

営業許可を取得するための流れ(一般営業) / 東京都福祉保健局 ( 2017/10/25 閲覧 )

食品衛生法 / e-gov ( 2017/10/25 閲覧 )

食品衛生法施行令 / e-gov ( 2017/10/25 閲覧 )

食品衛生法施行条例 / 栃木県 ( 2017/10/25 閲覧 )

飲食店営業(一般飲食業、中華料理、料理業及び社交業)及び喫茶店営業の振興指針|厚生労働省 ( 2017/10/25 閲覧 )

食品衛生責任者講習会 / 東京都 ( 2017/10/25 )

飲食店・喫茶店等飲食業、深夜営業、風俗営業許可申請 / 橋本行政書士事務所 ( 2017/10/25閲覧 )

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律 / e-gov ( 2017/10/25 閲覧 )

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